私たちの発声法とは?
“Freedom of Natural Voice Production”

大人になるまでに培って来た、いらないゆがんだものをすべて取り除き、“ナチュラル”な、生まれたままの本来の声を取り戻す発声法

“ナチュラル”とは生まれたまま、自然が作ったそのままの状態を意味します。自然であることは、私たちの心と体に優しく、そして最も力強い。テレビやインターネットなど、必要以上の情報が飛び交うこの社会で、私たちのそんな自然であることの良さが損なわれていることに、皆さん気づいていますか? 



たまに公園に行くと、子供のあんなに小さな体から、公園の端から端まで聞こえるような大きな声が出てきて、びっくりすることがあります。しかも首や顔に力を入れずに、高い声も何食わぬ顔のまま自然に出してしまいます。

子供たちは、生まれたままの自然な状態をまだ保っているので、こうして楽に高音や大きな声を出せるのです。

つまり私たち大人は、物理的要因、精神的要因から、人間本来の声の出し方をゆがめられてしまったということなのです。

子供が楽に高い声、大きな声を出せる理由

子供から出る大きな声は、実は「体全体がリラックスしている」、それによって体の中に声の“響き”を作っているおかげなのです。

子供は大きな声や高い声を出そうとして、無理に首や肩やお腹で力んだりはしません。体に余分な力が入らないため、声が通る場所が、柔軟に開いた空洞のままなので、その空洞で大きな響きが作られるのです。

そうなんです!つまり、大人も声が通る場所を十分に開いてやると、あんなふうに楽に大きな声や高い声を出すことができるのです。

私たちの発声法の仕組み

話してる時と同じラクな状態で体勢をつくり、声帯が自由に動けるスペース、そしてできた音が十分に共鳴できる空間をつくる。

話してる時と同じ必要最小限の呼吸量と必要最小限の声帯の触れ合いで歌う。

正確な音程もつくりやすくなる。望んだようにリズムも表現しやすくなる。

その全てをくり返し行うことで、考えなくてもできるように、つまりクセにする。

偶然出会った発声法に驚いた!

私はこの発声法を、ロサンゼルスにある LA Music Academy (現LA College of Music)にて、Jazz Singer & Song Writerであり、この学校のボーカル科の長でもあったKevyn Lettau女史から、4年間をかけて学びました。

当学校には、この発声法を習得し、「歌うことを仕事にできるよう」に、又は仕事にしないまでも、とにかく「自分の歌のレベルを向上させたい」と、ヨーロッパを始め、南米、アジア、そしてもちろん地元アメリカなど、世界各国から様々な学生が留学してきます。

国が違うと言語が変わり、人種が違うと体の骨格も変わりますが、それによって声の通る場所の開き具合も変わり、響きの作られ方も違ってくるというものです。

それぞれの悪い部分を改善し、良い部分をより効果的に引き出すこの発声法は、どんな言語を話す人にも、どんな骨格の人にも役立ちます。

なぜなら『私たちが求めているのは、 大人になるまでに培って来た、いらないゆがんだものをすべて取り除き“ナチュラル”な、持って生まれた本来の声を取り戻すこと』なのですから。

>> 森宏子の声帯の動画と共に、発声法を徹底解説!

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【問題点】腹式呼吸の落とし穴  ~あなたのその発声は、声帯を傷つけている!?~
一般的に、世の中ではお腹から声を出すとパワフルな声が出ると言われ、人々はこぞって腹筋を鍛える運動を行います。お腹で支えろと言われ、体中の力をお腹にためて、一気に声帯に空気をぶつけて歌います。しかし、そこに大きな落とし穴があるのです。

声帯について知れば、なるほど納得の原理

本来、声は声帯(男性は長さ約2cm、女性は約1.5cm)で作られています。気管支を通って肺から上昇してきた空気が、気管支の上蓋である2本の帯、“声帯”の間を通過するときに、それらが振動し、空気が通過すると同時に音に変わって出てくるというのが、私たちの声なのです。つまり音程は2本の声帯がお互いに接したときに作られます。

お腹に力を入れる発声法だと、次の理由から大きな問題が起こります。

十分に鍛えられていない声帯は、お腹からの莫大な空気圧を加えると傷つく。
音程を作ろうとする声帯は、正確な音程も作りにくくなる。(大きな扇風機で下から大量の風を当てられ、吹き飛ばされるかの如く、うまく接することができなくなるため)
リズムを表現するのも難しくなる
音程がコントロールできない

お腹の支えが弱いことが原因のように思われ、より一層お腹に力を入れ、また声帯を傷つける。

その繰り返しでのどを痛めてしまい、“自分ののどは歌手になるには弱すぎる”とあきらめる人たちが多いはずです。

声帯の周りの小さな筋肉を十分に鍛え、コントロールできるようになるまでは、お腹からの力は必要ありません。

お腹からの力がなくても、体がリラックスした状態で声の通り道がしっかり 開いておれば、声は自然と体の中で響き、また響きが響きを呼んで、出てくるときには大音量で出てくるのです。まるで子供たちの声のように。

考えてもみてください! 声を支え、音量を作るのがお腹の力であれば、あんなに小さな体の子供たちの声が、あれほどの大音量になるわけがないじゃないですか。

>> 私たちの発声法を耳鼻科医監修の元、科学的に証明!

習得方法この発声法をいったいどのように習得していくのか?

お腹で支えて声を出すことしかしたことが無い人たちは、声帯を使うことを知りません。ですからまずは、声帯を使って声を作っていることを意識し、声帯に必要最小限の触れ合いとはどういうものか、その動きを覚えてもらうのです。

体全体、特に上半身をリラックス。
のどに大きなスペースを作ってやると、声帯はのびのびとストレッチができる。
声を作る万全の環境ができる。

すると声帯は、必要最小限の労力で楽に音を奏で、のどの空洞はその音に最初の響きを作り、響いた声が鼻の後側や内側の空洞(蓄膿で膿がたまる場所=“鼻腔”)で又一段と大きな響きをつくり、 頭がい骨にも振動しながら、頭のあたりを廻っていろんなところから出てきます。

難しくない、誰でもできるヒントがあります

この練習、目に見えない小さな筋肉をコントロールするわけですから、想像もできない世界のことだとあきらめる方もいらっしゃるかと思いますが、実はこれを実現するのに有効な、誰でもできる重要なヒントがあるのです。

それは、私たちの話し声です。

私たちが誰かと話すとき、叫ぶとき以外は、体に必要以上の力が入ることはありません。常にリラックスした状態なので、喉も開いています。

喉が開いていると、さきほども述べたように、声帯にとって、声を作る万全の環境になります。呼吸量も、話しているときは、まったく意識しないほど、必要最小限の量しか使いませんよね。

そうなんです!『話し声と同じ要領で、自然に声を出す練習をすれば、声帯を痛めることのない。必要最小限の労力で最大限の結果を得るこの発声』を身につけることができるのです。又、声帯を傷つけることがないので、長時間そして長期間歌っていられます。

つまり“話す=歌う”になれば良いのです。そして、その状態でトレーニングを続けると、年々声帯は成長をとげ、繊細な、か弱い声帯を持って生まれた方も、しっかりとした太い音色を出せるようになるのです。

夢を叶えるいつまでも若々しい声で、夢を持った素敵な人生を♪

私たちの発声法では、声帯とその周りの筋肉をトレーニングしていくのですが、イメージだけで動くほどの、とても小さな筋肉の筋トレをしていきます。
ですから、70歳以上のシニアの方でも、お体の負担になるような事なく、楽にトレーニングを進めていけます。つまり、まだまだこれから、若返り、そして成長の伸びしろがあるということです。

歌うことが大好きな人間は、人生最期の瞬間まで、ずっと歌い続けていきたいと思うものです。
できればいつまでも若々しい声で。
それを叶えさせてくれるのが、まさに私たちの発声法!

私自身、まだその年齢に達しておりませんので、これから自分の声帯、自分の体を使って、いわば実験していく所存です。
是非皆さんで、見届けてください。

ちなみにこの発声法を集大成されたロシア系アメリカ人のウラジミール・シュストロフ氏は、お亡くなりになる前は90歳というお歳でしたが、歌声だけ聴くと、誰もが20代だと思ってしまうほど若々しい声を保ち、人前で歌ってらしたそうですよ。

ただし、癖を治すには少し時間がかかります

ここで、この発声法の習得過程について、一つ言っておかなければいけないことがあります。

大人になるまで、或るいは、なってからの数十年もの長い年月をかけてゆがんできた“古い悪い癖”を取り除き、新しい“癖”を身につけるには、やはり時間がかかります。声帯の周りの筋肉を、まるで運動選手のように、毎日少しずつ鍛えて、それぞれの筋肉に必要な動きを記憶させていくことになりますから。何度も何度も繰り返してやっているうちに、考えな くても自然にできてしまっている・・・つまりクセになる、そんな日がいずれやってきます。そうなればこっちのものです。

LA Music Academy (現LA College of Music) では、2007年の夏からは2年間のカリキュラムでこの発声法が教えられていました。
個人差はありますが、1年間から1年半ほど学べば誰でも3オクターブ以上の音域を手に入れることができ、一生喉を痛めることの無い発声を身につけることができます。
そして自分の、或るいは他人の声の具合を聞き分ける“耳”と内側の感覚がかなり鍛えられ、ひとり立ちしても、自分の耳を頼りに、何とか自らの力で成長を続けていくことができます。

その後は、途中何度か先生に軌道修正をしてもらう必要があると思いますが、3年から4年間の自宅トレーニングで声帯は十分に成長を遂げ、私たちの発声法の最終目標、或るいは目安である、ミックスボイスならぬ“ユナイテッドボイス ”というものが手に入り、全音域に渡ってしっかりとした地声のような音色のままで声を出せるようになります。

>> “ユナイテッドボイス”とは?詳しくはこちらをご覧ください。

もちろんこの発声法が歌唱力に大きな影響を与えることは言うまでもありません。

習得した生徒を客観的に見て

実際に在米中、周りのLA Music Academy の生徒たちを見ていますと、この発声法を学び

【半年で】音程やリズムがかなり良くなります。
【1年で】大抵の人間が正確な音程やリズムを表現できるようになり、仕事で歌っていけるほどの実力になります。

あとは、偉大なMusicianたちの作品をどんどん“聴いてまねをする”ことによって、自分自身の音楽性を深め、その引き出しを増やし、心を開いて表現することを実践で学んでいけば良いのです。

我がナチュラルボーカルアカデミーの卒業生も、本気で学ぶ人たちは、同じような経緯で歌い手になっています。

この発声法をマスターした先の目標を持って

発声は、あくまでも表現のための道具であって、ゴールではありません。

いろんな形やサイズの絵筆をもった画家が、それらの筆を操り、自由に絵を描 くことができるように、様々な声色を自由に操り、自分の伝えたいこと、内なるものを感じたままに、自然に歌の中に表現できるシンガーになること、それが私たちのゴール ですから。